小学校の時の作文でさ、みんなが自分のを読み上げるっていうのがよくあるじゃん。
小三の時だったと思うんだけど、一人の子がさ「僕のお母さんは、デリヘル嬢です」って作文読み始めて。
当時、デリヘル嬢って何のことか分からなくて、俺はポカンってしてたんだけど、クラスの中にはませてるのもいてさ、騒ぎ始めたんだよ。
さすがに先生もその一文でヤバいって思ったんだろうね。「はい、後藤くん、作文はいいですから、席に着きなさい」って。
その後藤くん、放課後に先生に呼び出されてたよ。
後で知ったんだけど、後藤くんの家って、母親一人で二人の子を育ててたんだよね。
父親とは離婚して、それから一人で子どもを育ててたみたい。
デリヘル
それで、デリヘル嬢をしてたのかまでは良く知らないけど、、、、まぁ、大変な家だったんだと思うよ。
今、思いだしても、その後藤君さ、作文を読む時に、なんの躊躇もなく、気後れもなく、堂々と「僕のお母さんはデリヘル嬢です」って大きな声で、当たり前のように読み上げたんだよ。
普通はさ、恥ずかしいとか、母親のそういうの隠したいみたいな気持ちが出てくるだろ。小三なら余計に多感な時期だしさ。
だけど、そういう気遅れみたいなものもまるでなくて。
もしかしたら、母親のことを自慢に思って、誇りに思って、作文を書いたんじゃないのかなぁ。
先生もストップかけるべきじゃなかったんじゃないのかなって思うんだよね。
今、自分が学校の先生になって見ると、そういう子どものこと、深く理解したい、しなきゃってつくづく思う。
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